「友達関係」が将来の恋人を決める理由

2014年、オランダのユトレヒト大学の研究チームは、524名の若者を対象に10年間にわたる追跡調査を行いました。

この研究が解明したのは、「10代の友人関係が、20代の恋愛にどのような影響を与えるか」という驚きの真実です。

今回のポイント

  • 10代の「性格タイプ」が、親友との関係の質を左右する。
  • 友人関係の質は、数年後の「恋人との仲の良さ」へ連鎖する。
  • 性格は「恋愛」に直接ではなく、友人を介して間接的に影響する。
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524名を10年追った大規模調査の中身

研究チームは、オランダの若者524名を2つのグループに分け、10年間毎年アンケートを実施しました。

1つ目は12歳から21歳までの「思春期前期」グループ、2つ目は16歳から25歳までの「思春期後期」グループです。

まず、彼らの性格を「ビッグファイブ」と呼ばれる性格診断で測定し、以下の3つのタイプに分類しました。

3つの性格タイプ

1. 適応型(Resilients):感情が安定し、社交的で責任感も高いタイプ。

2. 抑制型(Overcontrollers):内向的で不安を感じやすく、自分を抑え込みがちなタイプ。

3. 放任型(Undercontrollers):衝動的で協調性に欠け、自制心が低いタイプ。

その後、彼らが親友や恋人とどのように接しているか、「サポート」「衝突」「主導権(支配性)」の3点から詳細にスコア化しました。

性格が「友達との仲」を決める決定的数値

調査の結果、適応型の若者は、他のタイプに比べて友人関係の質が圧倒的に高いことが分かりました。

具体的には、抑制型や放任型のタイプは、適応型に比べて親友からのサポートを感じるレベルが有意に低かったのです。

また、抑制型と放任型は、親友との間で「ネガティブなやり取り」が多く、相手から「支配されている(相手の言いなりになる)」と感じる傾向が強いことも判明しました。

恋愛への「連鎖」は逃れられない?

最も重要な発見は、この友人関係の質が「20代の恋愛」にそのまま引き継がれた点です。

統計モデルを用いた解析によると、将来の恋人との関係の質の12%から27%もの個人差が、過去の友人関係によって説明できることが分かりました。

これは、性格が直接恋愛をダメにするのではなく、10代で培った「友達とのコミュニケーションスキル」が、数年後の恋愛に「スピルオーバー(漏れ出す)」していることを意味します。

今日からできる「恋愛スキルの磨き方」

この研究結果を、私たちの日常生活にどう活かせば良いのでしょうか?

鍵となるのは、恋人を探す前に「同性の友人との関わり方」を見直すことです。

1. 自分のタイプを自覚し、友達で「練習」する

もしあなたが自分を「抑制型(内向的で不安)」だと感じるなら、まずは友人に自分の意見を言ったり、小さな頼み事をしたりする練習をしましょう。

親友との間で「主導権をバランスよく持つ」経験を積むことで、将来の恋人に振り回されるリスクを大幅に減らせます。

2. 友人へのサポートを増やす

適応型の人が恋愛でも成功するのは、友人に対して高い共感力とサポートを発揮しているからです。

「相手が困っているときに話を聴く」「感謝を伝える」といった基本的な友情の振る舞いが、そのまま「愛され力」としてのスキルに変換されます。

3. 衝突を「避ける」のではなく「解決」する

放任型の人が恋愛で苦労するのは、衝突した際の解決能力が低いからです。友人と意見が食い違ったとき、衝動的に怒ったり黙り込んだりせず、話し合いで妥協点を見つける練習をしましょう。

友人関係は、いわば恋愛のための「安全な訓練場」です。ここで学んだことは、将来必ずあなたの大切なパートナーとの絆を強める力になります。

10年後の最高のパートナーシップは、今日あなたが隣の友人に送る「ちょっとしたサポート」から始まっているのかもしれません。

もし将来の恋愛が不安なら、まずは週末に親友を誘って、お互いを全力で励ます会を開いてみてはいかがでしょうか。

参考文献

Yu, R., Branje, S., Keijsers, L., & Meeus, W. H. J. (2014). Personality Effects on Romantic Relationship Quality through Friendship Quality: A Ten-Year Longitudinal Study in Youths. PLoS ONE, 9(9), e102078. doi:10.1371/journal.pone.0102078

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